ATとは?MTとは?
ATと聞くと、パチスロ機で押し順をアシストしてくれるAT(アシストタイム)を思い浮かべる方もいるかと思いますが、今回は少し違います。
「AT」は・・・オートマチックトランスミッションの略
ATはシフトチェンジをマシンが自動でやってくれるので操作が少し楽になりますが、シフトアップ・シフトダウンのタイミングをコースやコーナーやドライバーの好みに合わせることができませんので、ドライバーがマシンに合わせる必要があります。
「MT」は・・・マニュアルトランスミッションの略
MTはシフトチェンジの操作をドライバーが行なうため、常にエンジンの回転数を気にする必要がありますが、シフトアップ・シフトダウンのタイミングをコースやコーナーやドライバーの好みで微調整できるため、マシンをより効率的に速く走らせることが可能です。
今回のテストマシン「Ferrari 512TR」1992年
テスト走行の条件
今回テストに使用したサーキットはアメリカの「ラグナ・セカ」です。 ここはややきつめの上り坂があるので、シフトアップのタイミングでラップタイムに差が出やすいです。
また、テストに使用したマシンはフェラーリ「512TR」(1992年)です。このマシンはエンジンが高回転型なのでシフトアップのタイミングが重要で、上り坂では十分に回転を上げないとスピードが乗りません。
どちらも、シフトアップのタイミングがポイントになってくるので今回のテストをするには最適な組み合わせです。
ATとMTのベストラップを比較
ATとMTそれぞれ5周ずつ走行してベストラップタイムを比較したところ以下のようになりました。
ATの結果↑
MTの結果↑
ATの場合・・・1分47秒008
MTの場合・・・1分45秒291(-1.717秒)
と、MTの方がATよりも約1.7秒速く走ることができましたが、テスト前にはほぼ同等だろうと予想していたので、この結果にはやや驚きました。
今回はATとMTで何が違ったのか?
やはり、ATとMTで大きく違ったのはシフトアップのタイミングです。
MTが常にレブリミッターが作動する8500回転くらいまでエンジンの回転数を上げられるのに対して、ATは必ず7000回転くらいでシフトアップしていました。
平坦地や下りではそれほど大きな差にはなりませんが、実車両と同じく上り坂ではエンジンの回転を上げてからシフトアップをする必要があるので、この1500回転の差は大きいですね。
それと、ATは速度に対して常に適切なギアを選択してくれますが、コーナーやその組み合わせによっては、それよりも1つ高いギア、または1つ低いギアを選んだ方が走りやすかったので、ギアを自由に選べるMTはその点でも有利ですね。
まとめ
これまでは「ATもMTもタイムはほとんど変わらないだろう」と思って、ずっとATでプレイしていたので、今回のテストでタイムの差を発見できたのはまさに目から鱗でした。
低回転からモリモリとパワーを発揮するエンジンであればATでも十分速く走れると思いますが、高回転を使わなければならないピーキーなエンジンの場合は、操作が忙しくなってもMTで走った方が速く走れますね。
END